【9月27日 AFP】インドネシア当局は26日、スマトラ島リアウ(Riau)州の村で、絶滅危惧種のスマトラトラが猟師の仕掛けたわなにかかって死んでいるのが見つかったと発表した。

 25日に同州の村で猟師が仕掛けたブタ用のわなにかかっている雌のスマトラトラを住民が発見し、環境保護局に通報。当局者らは急いで現場に向かったが、トラはすでに姿を消していた。しかし翌日、再び地域一帯を捜索したところ、峡谷付近で死んでいるトラを発見。わなに取り付けられていたロープが腹に巻き付いており、それが原因で死んだとみられている。

 地元の環境保護局長は、このトラが繁殖可能な雌だったこともあり、貴重なトラを失ったことは非常に残念だと述べた。

 スマトラトラは、国際自然保護連合(International Union for Conservation of Nature)によって絶滅危惧種に指定されている。現在生息している野生のスマトラトラは400頭に満たず、自然保護活動家によると、生息地の森林が急速に破壊されているため、人間との対立も増えてきているという。(c)AFP