【9月26日 AFP】ローマ・カトリック教会のフランシスコ(Francis)法王は25日、中国との間で暫定合意に達した同国における司教任命について「対話を通じて行う。しかし(最終的には)法王が任命する」と表明した。バルト3国歴訪から戻る機内で記者団に語った。

 バチカン(ローマ法王庁)は22日、カトリック教会の司教任命をめぐり中国政府と歴史的合意に達したと発表。法王は機内の記者団に対し、ローマ・カトリック教会に忠誠を誓う中国の「地下教会」について「彼らはこれからも苦しむだろう。合意には痛みがつきものだ」と述べた。

 また司教候補は中国側との対話を通じて決められるとした上、「しかし任命するのはローマ・カトリック教会だ。法王が司教を任命する。それは明らかだ」と述べた。

 法王は22日の暫定合意後まもなく、中国が任命した司教7人の地位を承認。バチカンと中国は1951年以来断交が続いているが、中国には推定1200万人のカトリック教徒がいるとされ、中国共産党が司教を任命する政府公認教会と政府非公認の地下教会に分裂している。

 バチカンはこれまで合意の詳細を明らかにせず、将来における司教任命のプロセスについても言及を避けていた。

 さらに法王は地下教会について「私の心は苦しんできたカトリック教徒、レジスタンス(地下抵抗組織の意)と共にある。それは確かだ」と述べた。(c)AFP/Catherine MARCIANO