【9月16日 AFP】男子テニス、国別対抗戦デビスカップ(Davis Cup 2018)は15日、ワールドグループ準決勝が各地で行われ、フランスがスペインを退けて2年連続の決勝進出を決めた一方、クロアチア対米国の試合は米国が1勝を取り返した。

 フランスはこの日のダブルスで、ジュリアン・ベネトー(Julien Benneteau)/ニコラ・マウー(Nicolas Mahut)組が6-0、6-4、7-6(9-7)でスペインのマルセル・グラノリェルス(Marcel Granollers)/フェリシアーノ・ロペス(Feliciano Lopez)組に勝利。戦績を3勝0敗とし、16日のシングルス2試合を前に勝負を決めた。

 1983年の全仏オープン(French Open)王者でもあるフランスのヤニック・ノア(Yannick Noah)監督は、「このチームを3年見てきたが、その中でも最高のテニスだ」と言って笑い、「1週間ビールを我慢してきたが、きょうは飲んでもいいだろう」と話した。

 さらに監督は「きょうの2人のプレーは非常に良かった。ベネトーはおそらくコート上で一番の選手だったし、プレー姿勢も信じられないほどだった」と勝利したペアを絶賛した。

 そのベネトーは、引退を撤回してのデビスカップ出場だった。本人は「これが僕のキャリア最後の試合になる可能性は非常に高い。素晴らしい終わり方だ!」と話しているが、11月の決勝のメンバーに選出される可能性は十分にある。

 また、デビスカップは2019年からテニスW杯(World Cup of Tennis Finals)として再スタートを切ることが決まっている。そのため、この日の仏リール(Lille)の会場では、一部のファンが黒いTシャツを着て現行方式のデビスカップの死を「悼む」場面や、「元に戻せ」と書かれた横断幕がひるがえる場面が見られた。

 もう一方の準決勝では、米国のマイク・ブライアン(Mike Bryan)/ライアン・ハリソン(Ryan Harrison)組が7-5、7-6(8-6)、1-6、6-7(5-7)、7-6(7-5)でイワン・ドディグ(Ivan Dodig)/マテ・パビッチ(Mate Pavic)組に勝利。第5セットのタイブレークまでもつれこんだ4時間43分の激闘を制し、米国が戦績を1勝2敗とした。

 プレーオフでは、日本がボスニア・ヘルツェゴビナを下した。この日のダブルスでマクラクラン勉(Ben McLachlan)/内山靖崇(Yasutaka Uchiyama)組が6-2、6-4、6-4のストレートでトミスラブ・ブルキッチ(Tomislav Brkic)/ネルマン・ファティッチ(Nerman Fatic)組に力強く勝利し、大黒柱の錦織圭(Kei Nishikori)が不在の中で戦績を3勝0敗とした。

 2月のワールドグループ1回戦でイタリアに1勝3敗で敗れた日本だが、これでプレーオフを4年連続で制し、5年維持したワールドグループの地位を今年も守ることに成功している。(c)AFP