【9月15日 AFP】ブエルタ・ア・エスパーニャ(Vuelta a Espana 2018)は14日、第19ステージ(リェイダからアンドラナチュランディア、154.4キロメートル)が行われ、ミッチェルトン・スコット(Mitchelton-Scott)のサイモン・イェーツ(Simon Yates、英国)が赤ジャージー(マイヨ・ロホ)を堅持し、グルパマ・FDJ(Groupama-FDJ)のティボー・ピノ(Thibaut Pinot、フランス)がステージ優勝を飾った。

 今ステージのスタート時点で、イェーツと総合2位につけるモビスター・チーム(Movistar Team)のアレハンドロ・バルベルデ(Alejandro Valverde、スペイン)の差は25秒となっていた。しかし、フィニッシュ地点となるラ・ラバッサ(La Rabassa)峠の頂上に向けた上り坂でバルベルデがペースを維持できなかった一方、イェーツはピノに5秒遅れのステージ2位に入り、その差を1分38秒に広げた。

 チーム・ロットNL・ユンボ(Team LottoNL-Jumbo)のステーフェン・クラウスヴァイク(Steven Kruijswijk、オランダ)は、上位2人からは少し離れた13秒差の3位に入り、力強い走りで総合3位に浮上したが、イェーツには依然として1分58秒差をつけられている。クイックステップ・フロアーズ(Quick Step Floors)のエンリク・マス(Enric Mas、スペイン)は同4位に後退した。

 イェーツは5月のジロ・デ・イタリア(Giro d'Italia 2018)で13日にわたり総合首位を維持していたものの、第19ステージでまさかの失速を喫し、チームスカイ(Team Sky)のクリス・フルーム(Chris Froome、英国)に総合首位のピンクジャージーを譲った。

「気をつけないといけない。特に自分は1日でどれほど脱落してしまうか分かっている。レースはまだ終わっていない」と話すイェーツは、フルームが総合優勝を果たした昨年のツール・ド・フランス(Tour de France 2017)、ブエルタ・ア・エスパーニャ、そして今年のジロ・デ・イタリアと、ゲラント・トーマス(Geraint Thomas、英国)が制した今年7月のツール・ド・フランスに続き、英国勢の三大ツール(グランツール)5連勝に向けて順調にリードを維持している。

「僕らが戦っているのは最高のレースの一つであり、この競技の頂点と言ってもいい。だけど、まだそこには到達していない。あすはかなり難しい日で、どんなことでも起きる可能性があるから、最後まで地に足をつけておく」

 15日に行われる第20ステージは、六つの各級峠を越えながらアンドラを駆け抜ける97.3キロメートルの行程となっており、マドリードで行われる16日の最終ステージは、ほぼ平坦なコースとなっている。(c)AFP