【9月18日 CNS】中国社会科学院新聞などが10日に発表した「青少年青書―2017〜2018年中国未成年者インターネット利用・閲覧報告」によると、未成年者のインターネット利用開始年齢が低年齢化している。小学生のスマホ所有率も6割以上で、ネット上で宿題をこなし、微信(ウィーチャット、WeChat)などでニュースを読むなど、ネット利用の敷居が低くなっていることを明らかにしている。

 青書によると、2006年から10年間の未成年者のインターネット利用状況調査を行う過程で、18歳以下未成年者のネットを開始する年齢が年々、低年齢化傾向にあることが分かった。17年末の調査データによると、未成年者のインターネット普及率は98.1%まで達し、10歳前にネットを始めた者の比率は72%と、2010年の55.9%より大幅に増加している。うち就学前の7歳までにネットを開始した者の割合も27.9%に上った。

 利用開始年齢は、都市部と農村地域の差がなくなってきている。

 未成年者の利用率は2007年のデータでは都市部87.9%、農村68.8%だったのに対し、10年後の17年の調査ではそれぞれ98.7%、97.9%まで上がっている。

■6割以上の小学生がスマホを所持、ウィーチャット使用率も高く

 中国未成年者のスマホ所有者も、増え続けている。

 データによると、自分専用のスマホを所有する未成年者の割合は2017年に73.1%に達し、うち都市部の未成年者の割合が75.4%、農村部では67.6%だった。また学生の所有者数も年々増え、小学生が自分専用のスマホを所有する割合は64.2%、中学生は71.3%、高校生は86.9%という結果となった。

 また、未成年者にとってウィーチャットは、情報を得るための最大のルートになっている。

 未成年者によるウィーチャット使用率は2017年に84.6%に達し、ウィーチャットから情報を入手する割合(49.2%)はすでにテレビを超え、情報入手ルート先のトップとなった。

■「オンライン学習」も顕著に

 2006年から未成年者へのネット調査を実施して以来、未成年者はインターネットを勉強のために利用することを重要な目的としていることがわかる。

 2017年のデータによると、利用目的が何であれ、学習目的でインターネットを利用する未成年者の割合は大幅に上昇しており、「宿題」や「資料探し」といった目的が、トップの「気分転換」に次いで2位となった。

 また具体的なインターネット機能を利用する目的としても、「音楽を聴く」「チャットをする」に次いで「オンライン学習」が3位となっている。(c)CNS/JCM/AFPBB News