【9月14日 AFP】米国出身選手として、米男子ゴルフツアー最年少予選通過記録を持つタッド・フジカワ(Tadd Fujikawa)が、自身のインスタグラム(Instagram)で性的少数者(LGBTQ)であることを告白した。男子プロゴルフ界で自身が同性愛者であることを公表したのは、これが初めてのケースとなる。

 ハワイ・ホノルル出身で、現在27歳のフジカワは、ずっと以前からゲイであることをいつか世間に公表したいと考えていたと明かし、「誰に知られようとも関係ないことだから、カミングアウトする必要はないと思っていた。だけど、すごく落ち込んでいた時に希望を持つ上で、他の人の話にどれほど助けられたか覚えている。自分のことを偽り、隠し、そして嫌悪していた時間があまりにも長すぎた」と投稿した。

「他人にどう思われたり言われたりするのか、いつもずっと恐れていた。そのことがあって長い間ずっと精神的に問題を抱えていて、そのことが自分をかなり悪い状態に追い込んでいた。こうして自分で立ち上がり、他のLGBTQコミュニティーに刺激を与え、誰かの生活が変わってくれることを望んでいる」

 地元で開催された2007年のソニーオープン・イン・ハワイ(Sony Open in Hawaii)で、16歳のアマチュアとして予選通過を果たしたフジカワは、第2ラウンドと第3ラウンドで「66」の好スコアを記録するなどして20位タイに入った。メジャー大会に出場したのは、2006年の全米オープン選手権(US Open Championship)のみで、このときは予選落ちに終わっている。

 同選手よりも若くして米ツアーの予選を通過したのは、2013年マスターズ・トーナメント(The Masters Tournament 2013)で、当時14歳にして58位を記録した中国の関天朗(Tianlang Guan)と、1957年カナディアン・オープン(Canadian Open)において、当時15歳で66位タイに入ったカナダのボブ・パナシク(Bob Panasik)だけとなっている。

 米ツアーで通算15大会に出場しているフジカワは、予選通過者としてプレーした2017年のソニーオープンが現時点では最後の大会となっている。昨年はカナダでプロツアー5大会に出場しているほか、ハワイステート・オープン(Hawaii State Open)では7年ぶりの優勝を果たした。

 ゲイ社会の子どもたちや若者、そして大人たちが受け入れられるようにするために王者になりたかったというフジカワは、「これからも精いっぱい努力して、この問題にさらなる喚起を促し、平等のために闘っていく。どんな方法であろうとも、僕たちは自らを解き放ち、自分たちの最善のために励まし合っていく必要がある」「未来の世代のために、この世界をより良くするにはこうするしかない。この世界を良い場所にするために、僕らは自分たちの役割を果たそう」と訴えた。(c)AFP