オスロ合意から25年、希望を見いだせないパレスチナの若者たち
発信地:エルサレム/中東・アフリカ
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中東・北アフリカ
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■パレスチナ国家
政府統計によると、ガザ地区(Gaza Strip)およびヨルダン川西岸に住むパレスチナ人の約30%は15歳から29歳だ。
オスロ合意の頃に生まれた若者の間では、自らの世代が最も恵まれない環境に置かれているとの考えも根強く、反故(ほご)にされる約束に疲れ果て、政治への関心が低い人もいる。
一方、オスロ合意に希望を見る若者もいる。アッバス議長率いるファタハ(Fatah)派の活動家、ジハード・マナスラさん(28)もその一人だ。
ヨルダン川西岸ラマラ(Ramallah)近くのビルゼイト大学(Birzeit University)の学生であるマナスラさんは、オスロ合意が失敗だったのなら、それはイスラエル側が合意に違反し続けているからだと語る。
マナスラさんは「2国家解決」の実現に希望を持っている。だが、彼は少数派だ。
ただ、パレスチナでの最近の世論調査では、「2国家解決」を支持すると回答した人は43%で、パレスチナ国家実現のために武装抵抗が必要との意見は34%だった。
これについて、オスロ合意に批判的なズガイエさんは、「もしわれわれが黙って交渉したとしても、占領は続く」と述べ、「武器を持って闘わなければ、最後には何も得られない」と主張した。
他方で、パレスチナ国家の実現を今では信じていないという意見もある。28歳女性のマジドさんは、「わたしにとって唯一の選択肢は教育だ。教育を通じて、パレスチナと呼ばれる国があること、その土地がわれわれのものであるということを忘れないよう、世代から世代へと引き継ぐことだ」と語った。(c)AFP/Clothilde Mraffko