【9月12日 AFP】米災害当局は11日、ハリケーン「フローレンス(Florence)」が米東海岸を「直撃」するという見通しを示し、警戒を呼び掛けた。住民に対しては、フローレンスが壊滅的な被害をもたらす恐れがあるとして既に避難指示が出されており、これに従うよう改めて促している。

 フローレンスは現在、大西洋上を進んで米東海岸に接近中。避難指示を受けた住民数は、ノースカロライナ、サウスカロライナ、バージニアの3州で計100万人以上に上っている。

 フロリダ州マイアミの国立ハリケーンセンター(NHC)によると、フローレンスは午前11時(日本時間12日午前0時)の時点で5段階中2番目に強い「カテゴリー4」の勢力を保ち、風速約60メートルの猛烈な風をもたらしている。

 米連邦緊急事態管理庁(FEMA)緊急対応・復旧部門のジェフ・バイアード(Jeff Byard)副長官は首都ワシントンでの記者会見で、フローレンスは「直撃」になるという予報であり、洪水や停電、人命の損失など大規模な被害をもたらしかねないと警告。さらに同域を襲うハリケーンとしては「ここ数十年で最も強力」だとして、避難の必要性を強調した。

 首都ワシントンは11日、集中豪雨と洪水の懸念から、メリーランド、ノースカロライナ、サウスカロライナ、バージニアの4州に追随し非常事態を宣言。

 ワシントンのミュリエル・バウサー(Muriel Bowser)市長は、非常事態宣言を「即時発効」させ、「準備を要するリソースの確保を進める」という方針を示した。(c)AFP/Jason Ryan, with Chris Lefkow in Washington