【9月9日 AFP】中国の電子商取引大手アリババ(Alibaba、阿里巴巴)の共同創業者ジャック・マー(Jack Ma)会長が引退するとの米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)の報道を受けて、香港の英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(South China Morning Post)は9日、アリババの広報がマー氏の即時引退を否定したと伝えた。

 アリババ傘下のサウスチャイナ・モーニング・ポストによると、マー氏は自身の54歳の誕生日にあたる10日、「後継者戦略」を発表する予定だが、今後も当面は会長職を続けるという。

 7日付のニューヨーク・タイムズは、教師から世界の大富豪に転身を遂げたマー氏が同紙のインタビューで、アリババ会長を退き慈善事業に専念すると10日に発表すると述べたと伝えていた。中国では企業の会長や最高経営責任者(CEO)が80代になってもトップの座に君臨し続けることは珍しくなく、経営トップとしては比較的若いマー氏の引退というニューヨーク・タイムズの報道は世界の経済界で驚きをもって受け止められていた。

 しかしサウスチャイナ・モーニング・ポストによると、アリババ広報は同紙に対し、ニューヨーク・タイムズの記事は「文脈から切り離されていて、事実と異なる」と述べ、マー氏は引き続きアリババ会長を務め、相当長い期間にわたる経営移行計画について発表すると述べた。(c)AFP