【9月5日 AFP】英国で昨年、スーパーで販売されていた肉製品やレストランの肉料理のDNA検査を行ったところ、その5分の1超に、食品表示ラベルに記載がない動物の肉が含まれていたことが明らかになった。英BBC放送が、英食品基準庁(FSA)に情報公開請求を行って入手した資料で発覚した。

 BBCによると、FSAが2017年に検査した665品のうち145品で使われていた肉の一部、またはすべてが、明記されていない動物の肉だった。検査対象となったのは、レストランやスーパーなど487店舗。

 ただしFSAは、この検査はコンプライアンス(法令順守)違反が疑われる対象のみに行ったもので、「広範な食品業界を代表するものではない」と補足している。

 未記載の肉が見つかった145品のうち約半数は、スーパー3店舗を含む小売店の商品。また50品はレストランで、22品は食品製造業者からのものだった。

 中には4種類の動物のDNAが見つかったり、食品表示ラベルに記載されている肉がまったく含まれていなかったりするものもあった。

 来年3月に英国が離脱する欧州連合(EU)は、2013年に発覚した馬肉混入問題を繰り返さないために昨年、域内全体で食品業界の監視を強化した。13年の事件では、牛肉や豚肉と偽装表示された馬肉が欧州全土のスーパーに大量に出回っていたことが発覚し、数百万人の消費者に衝撃を与えた。(c)AFP