【9月5日 AFP】欧州連合(EU)は5年前から中国製の太陽光パネルに課している輸入制限を、ブリュッセル時間の4日午前0時(日本時間同日午前7時)に廃止した。EUの欧州委員会(European Commission)が3日、発表した。

 米国の保護主義政策を受け、EUと中国が貿易面での協力を深めた。欧州の太陽光パネル製造業者は制裁解除を再検討するよう訴えていたが、ECは今回の決定が域内での再生エネルギー目標達成を後押しするとし、却下した。

 中国製太陽光パネルの輸入制限は、中国のダンピング(不当廉売)行為により廃業しなければならない状況に陥っているとする域内太陽光パネル製造業者の不満を受け、2013年12月に導入された。昨年3月には18か月の延長が決められていた。ECは2013年、輸入制限について、貿易戦争を引き起こす恐れがある紛争に対する「友好的な解決策」と評していた。

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は、「アメリカ・ファースト(米国第一)」を掲げEUや中国に関税を課しており、EUと中国はこれに対抗するため貿易関係で協力を深め、自由貿易の推進をアピールしている。(c)AFP