【9月3日 AFP】第18回アジア競技大会(18th Asian GamesAsiad)は2日、インドネシア・ジャカルタのゲロラ・ブン・カルノ・スタジアム(Gelora Bung Karno Stadium)で閉会式が行われ、約40競技が実施された2週間にわたる大会の幕を閉じた。計31個の金メダルを獲得した同国は、今大会の成功を受けて2032年の夏季五輪開催に立候補する意向を示している。

 激しい雨に見舞われてアスリートたちが雨具に身を包んで行進する中、アジアオリンピック評議会(OCA)のシェイク・アーマド・アル・ファハド(Sheikh Ahmad Al-Fahad Al-Sabah)会長は、スタジアムに詰め掛けた観客に向かって「君たちはやり遂げた! アジアのエネルギーを世界に示した」と話すと、両手を頭に置く「モボット」ポーズでハート形をつくりながら、「ジャカルタには、このような大きな国際大会を開催する環境が整っている」と述べた。

 これに先立ち、インドネシアのジョコ・ウィドド(Joko Widodo)大統領は1日、ほんの数日前なら思いもよらなかった2032年夏季五輪の招致に動く考えを表明。大統領は閉会式で、先月続いた一連の地震で555人が犠牲になったロンボク(Lombok)島の緊急避難所から、ビデオリンク方式でスピーチを行った。

 国際オリンピック連盟(IOC)のトーマス・バッハ(Thomas Bach)会長は、インドネシアの立候補を歓迎する一方で、東南アジアに位置する同国には、今大会で盛り上がった機運をこのまま維持していく必要があると指摘した。

 中国が計132個の金メダルを獲得し、インド・ニューデリーで開催された1982年大会から10大会連続でメダル順位のトップを記録。今大会465種目目にして最後に行われたトライアスロンの混合リレーで、金メダルを手にした日本が計75個で2位に続き、韓国が49個で3位に入った。

 今大会の最優秀選手(MVP)には、女子選手として一大会では史上最多となる計6個の金メダルを獲得した競泳の池江璃花子(Rikako Ikee)が選ばれた。(c)AFP/Andrew MARSZAL