【8月31日 AFP】リビアの首都トリポリ南郊で8月27日に始まった対立する民兵組織間の戦闘で、これまでに10代の若者2人を含む少なくとも27人が死亡、91人が負傷した。死傷者のほとんどは民間人だった。

 戦闘はいったん収まった後8月29日夕まで続いた。リビア西部の当局者らが停戦協定を発表して戦闘は再び収まったが、その数時間後の8月30日夕方までに再開された。地元の住民らによると戦闘には重火器やライフルが使われたという。

 長年にわたり独裁体制を敷いてきたムアマル・カダフィ(Moamer Kadhafi)大佐が2011年に失脚し殺害された後、首都トリポリは武装組織同士の勢力争いの中心地となっている。

 国連(UN)が支援する首都トリポリのリビア統一政府(国民合意政府、GNA)などのこれまでの暫定政権は、機能する軍や常設の治安部隊を組織できず、首都の治安維持を民兵組織に頼らざるを得ない状況が続いている。

 首都トリポリでは、GNAを支持する民兵組織が2017年半ばに対立する複数の組織を制圧して以降、戦闘はめったに起きていなかった。(c)AFP