A・フランクリンさん葬儀、S・ワンダーさんら歌でお別れ
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【9月1日 AFP】米ミシガン州デトロイト(Detroit)で8月31日、先月16日に76歳でがんのため亡くなった米国の伝説的歌手アレサ・フランクリン(Aretha Franklin)さんの葬儀が行われ、歴代大統領やミュージシャンらが「ソウルの女王」に別れを告げた。
グレーター・グレース・テンプル(Greater Grace Temple)教会で執り行われた葬儀は8時間近くに及び、米国のアイコン的な存在だったフランクリンさんの人生とレガシー(遺産)をたたえてゴスペルと音楽が次々と披露され、牧師による説教、弔辞が述べられた。
故郷デトロイト市内には、3日間にわたってパブリックビューイングによって日替わりで違う衣装を着たフランクリンさんの姿が映し出され、多数の人々が足を運んでいた。この日の葬儀ではフランクリンさんはきらきら輝くゴールドのドレスに身を包んでいた。
ビル・クリントン(Bill Clinton)元大統領は、「彼女は神に才能を与えられ、日々、成長し続けた」「それこそが自由をつかむカギだ」として、「今の時代、この偉大な女性は皆の記憶にとどめられるべきだ」と弔辞を述べ、ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)元大統領、バラク・オバマ(Barack Obama)前大統領からの手紙が代読された。
葬儀ではさまざまな歌手が曲をささげ、スティービー・ワンダー(Stevie Wonder)さんはハーモニカを吹いた後、自身のヒット曲「アイル・ビー・ラビング・ユー・オールウェイズ(I'll Be Loving You Always)」を披露。アリアナ・グランデ(Ariana Grande)さんはフランクリンさんの1968年のヒット曲「ナチュラル・ウーマン(A Natural Woman)」を熱唱し、ジェニファー・ハドソン(Jennifer Hudson)さんは讃美歌「アメージング・グレース(Amazing Grace)」を高らかに歌い上げた。
幼なじみでもあったシンガー・ソングライターのスモーキー・ロビンソン(Smokey Robinson)さんはひつぎに向かって投げキスを送り、「君がいなくて寂しくなるよ、君への私の愛は決して終わることはない」と歌った。
葬儀には一般人も多数参列し、中には徹夜で並んだ人々もいた。会場付近にあるガソリンスタンドでは、葬儀の様子が配信された大型スクリーンの周りに大勢の人々が詰め掛け、弔辞が述べられるたびに拍手したり笑い声を上げたりしながら見守る姿が見られた。
VIPらは午前10時(日本時間同日午後11時)までに教会に入り、葬儀は午前11時(同9月1日午前0時)に始まった。葬儀開始から8時間近く後の午後6時45分(同9月1日午前7時45分)ごろ、フランクリンさんのひつぎは教会から運び出された。
デトロイト市当局は、フランクリンさんの追悼コンサートが8月30日に行われた市内の川沿いにあるコンサート施設「シェンパーク(Chene Park)」を、フランクリンさんに敬意を表すため改称すると明らかにしている。(c)AFP/Jennie MATTHEW