■「政治的過ぎる」という反発も

 このゲームは8月中旬のリリース直後の週末、ゲームのダウンロード販売プラットフォーム「スチーム(Steam)」で売り上げ上位10位に入り、同サイトのユーザー評価の平均は非常に高かった。

 しかし、政治的なメッセージに批判的なユーザーもおり、「ひどい。プロパガンダだ。金を返せ」「英国人は悪者で外国人嫌いだというのか?」といった意見も寄せられた。

 モーコ氏は、「ブレグジットをめぐる賛否の立場の違いを際立たせ、ユーザーを分裂させるリスクはある」と指摘する。

 しかし、開発者のコンスタント氏にとって、そうしたリスクは覚悟の上だ。「ブレグジットをめぐる議論から考えて、反発があることは大方予想していた」と、AFPに同氏は語った。「それでもこのゲームが、今の状況についてもう少し考えるきっかけになれば素晴らしいことだ」

 ゲームを開発したチームのメンバーにも、ブレグジットはすでに影響を及ぼしている。「グラフィック担当のアーティストはポーランド人なのだが、今後何が起こるか分からないからと帰国してしまった」

 同ゲームは現在、ダウンロード・プラットフォームを通じてPC版(英語)が入手でき、2019年初頭に家庭用ゲーム機版がリリースされる予定となっている。(c)AFP/Kilian FICHOU