【8月31日 AFP】ブエルタ・ア・エスパーニャ(Vuelta a Espana 2018)は30日、第6ステージ(ウエルカルオベラからサンハビエル、155.7キロメートル)が行われ、コフィディス(Cofidis, Solutions Credits)のナセル・ブアニ(Nacer Bouhanni、フランス)が最後のスプリント勝負で集団から飛び出し、最後は僅差でステージ優勝を飾った。

 前日のステージで最下位に終わっていたブアニは、「スプリント勝負では、どうやって足を踏ん張るか分かっている」とコメントした。横風で集団が分断された同日のレースでは、総合争いのトップ5が全員50人の先頭集団でフィニッシュし、グルパマ・FDJ(Groupama-FDJ)のルディ・モラール(Rudy Molard、フランス)が赤ジャージー(マイヨ・ロホ)を維持した。

 スプリンターとしてここまで圧倒的な強さを示しているクイックステップ・フロアーズ(Quick Step Floors)のエリア・ヴィヴィアーニ(Elia Viviani、イタリア)は、最後の数キロメートルに差しかかった際にリードしていたものの、最後の環状交差点(ラウンドアバウト)で形勢が不利になった。

 他のスプリンターが必死に追い上げる中、チーム・ロットNL・ユンボ(Team LottoNL-Jumbo)のダニー・ファンポッペル(Danny van Poppel、オランダ)が2位に入り、ヴィヴィアーニは最後の数メートルで間を突くべく高速で斜めに走り、3位に食い込んだ。

 2014年大会のステージ2勝に続きブエルタで通算3勝目を飾り、今季の三大ツール(グランツール)で初のステージ優勝を記録したブアニは、「4年前のことは覚えている。前日のステージでは最後尾でフィニッシュして、あわやタイムオーバーとなるところだった後に、アルバセテ(Albacete)のゴールで勝利を収めたんだ」と振り返った。

「きのうは悪夢のようだったのに、きょうは勝てたなんて信じられない」

 スペインの地元メディアは前日のレース後、ブアニがチームスタッフと口論していたと伝えた。チームは一連の話題は「うそ」であると否定し、同選手も報道についてばかげていると話したものの、チームへの批判を口にした。

「今季は難しいシーズンとなっている。チームからの援助を感じられていない中で、スプリンターとしては難しい状況だ。シーズン当初から自分について言われてきたことは、すべて厳しいものだ。屈辱に感じることもあるが、常に練習に励んでいる」

 31日の第7ステージは、プエルトルンブレラス(Puerto Lumbreras)からポソアルコン(Pozo Alcon)までの185.7キロメートルで、終盤の12キロメートルは3級の上り坂となっている。(c)AFP