ロヒンギャ迫害、残虐行為の証言録を作る人々
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【8月30日 AFP】窓のない、ほぼ真っ暗な竹小屋の中で、調査員がビデオカメラの録画ボタンを押し、ロヒンギャの女性にミャンマー軍が来た夜のことを話すよう促す。
「彼らはドアを壊し、夫を外に連れて行くと、銃で撃った」。20歳の女性は、1年前にミャンマーからバングラデシュに追放された約70万人のイスラム系少数民族ロヒンギャの1人だ。「それから彼らは息子を殺し、私は4人にレイプされた」。彼女の名前は法的理由から明かすことができない。顔はベールで覆っていて、目しか見えない。
バングラデシュにある世界最大規模の難民キャンプには100万人以上が暮らしている。政府のために調査を行っているベテランの専門家や、国連(UN)、国際人権保護団体、草の根のボランティアなどさまざまな調査団がやって来て、証言を記録し、ロヒンギャの人々になんらかの正義がもたらされるよう支援している。
ヌールジャハーンさん(45)は、彼らに殺された夫と息子、そして銃を突き付けられレイプされた村の少女たちのために、証言することを決めた。
ロヒンギャ女性のグループ「シャンティ・モヒラ(Shanti Mohila、平和を望む女性)」は、ロヒンギャ迫害問題の捜査を国際刑事裁判所(ICC)に要請するために被害者の証言と署名を集めている。グループに参加する多くの女性は読み書きができないが、ヌールジャハーンさんを含め、現在約400人が署名した。
「私たちは息子を失い、娘を暴行された。彼らのために、私たちは正義が欲しい」と、ヌールジャハーンさんはAFPの取材に語った。