■移動の必要性に関する謎

 そもそも、研究チームはどのような理由でペンギンの移動行動に着目したのだろうか。

「ペンギンは海鳥であり、最大で生涯の8割を海に出て過ごす。そこで彼らが何をしているかについては全く明らかになっていない」と、マッターン氏は説明する。

 また、その個体数が減少傾向にあると考えられている状況においては、「この問題に何らかの対処をするために、ペンギン種に影響を及ぼしているものについて知る必要がある」と付け加えた。

 海の温暖化、観光産業、漁業などは、ペンギンに影響を及ぼしている可能性が高い。しかし、その影響についてより深く知るためには、今後さらに科学的な調査を進める必要がある。

 しかし、ニュージーランド沿岸海域で魚や他の餌が豊富になる12月に、わざわざ遠くの海に移動しなければならない理由は一体何なのか。

 この謎について科学者らは、ニュージーランドを生息地とするより前の時代に、南方に生息していたペンギンの祖先種から受け継いだ本能と関係がある可能性もあるとしている。(c)AFP/Ivan Couronne