【8月29日 AFP】第18回アジア競技大会(18th Asian GamesAsiad)は28日、陸上各種目の決勝が行われ、主要総合大会で初めて実施された男女混合4×400メートルリレーは、混乱が起こる場面もあったものの選手からは楽しいという声が聞かれ、おおむね成功に終わった。

 陸上界の上層部は、競技に新風を吹き込み、参加国を増やすため、各チーム男子2人、女子2人で走る同種目の導入を決定。走順は自由で、今回は出場8チームがさまざまな順番や作戦を試し、観客からするとどのチームが優勢なのか分かりにくい部分もあった。最後のバトンタッチでは選手の渋滞も起こり、中国の選手は「カオス」だったと話した。

 それでも優勝したバーレーンのアブバカール・アッバス(Abubakar Abbas)は、「最初は難しいよ。どうやって女子と走ったらいいか分からないから」と話しつつ、「だけどすごく良かった。特にチームを信頼して戦うところがね。女子とレースをしたのはこれが初めてだ!」とコメントした。

 日本の宇都宮絵莉(Eri Utsunomiya)も混乱ぶりに笑みをこぼしながら「とにかく楽しかった」と話している。

 最終的にレースは、男子、女子、女子、男子の順で走ったチームが好成績を残し、序盤に大差をつけたバーレーンとインドが金メダルと銀メダルを獲得した。バーレーンのアリ・ハミス(Ali Khamis)は「僕らにはすごい女子が2人いた。すごく速くて強かった。男子みたいだった。僕らは男4人で走ったよ!」と話している。

 混合4×400メートルリレーは、昨年のニトロ・アスレチックス(Nitro Athletics)など小規模大会でのテストを経て、今回が本格的な実施となった。今後は2019年の世界陸上ドーハ大会(17th IAAF World Championships in Athletics Doha)、さらには2020年の東京五輪でも実施される予定となっている。

 国際オリンピック連盟(IOC)のトーマス・バッハ(Thomas Bach)会長は、東京五輪が「より若く、より都会的で、より女性の活躍する」大会になると約束している。(c)AFP/Andrew MARSZAL