【8月28日 AFP】米コロラド州デンバー（Denver）で、同性愛者であることを学校で公言した男児（9）が、クラスメートからいじめを受け、新学期最初の週に自殺した。男児の母親が明らかにした。

　母親のレイア・ピアース（Leia Pierce）さんが地元メディアに明かしたところによると、ジョー・シューメーカー小学校（Joe Shoemaker Elementary School）に通っていたジャメル・マイルズ（Jamel Myles）君は同性愛嫌悪に根差したいじめを数日間にわたって受けた後、自宅で自ら命を絶った。

　ピアースさんはテレビ局KDVRに対し、「学校でのたった4日間で、こんなことになってしまった。あの子が何と言われたのか、想像するしかない」「息子は長女に、同級生から自殺しろと言われたと話していた。私に相談してくれなかったことが、ただ悲しい」と語った。

　ピアースさんの話では、ジャメル君は今夏、ピアースさんに同性愛を告白。新学期が始まったら、クラスメートにも同じようにカミングアウトしたいと話していたという。「あの子は登校して、皆に自分はゲイだと言うんだと話していました。自分自身を誇りに思っていたからです」とピアースさんは振り返った。

　学校側は、児童や職員らが死別の悲しみに向き合えるようカウンセラーを招き、各家庭に対して今回起きた悲劇と、サポート態勢について知らせる書簡を送付したとしている。

　ピアースさんは、ジャメル君の死が、いじめの凄惨さについての意識を高めるきっかけになることを望んでいるという。

「私たちはいじめの責任を負うべき」とピアースさん。「それは子どもも同じ。子どもはそれが悪いことだと分かっているのだから。誰かから同じことをされたいとは思わないでしょう。親には（責任を）取らせるべきだと思う。親が子どもにそういう振る舞いをするよう教えているか、子どもをそういうふうに扱っているかのどちらかであることは明らかなのだから」 (c)AFP