「記憶に留めておく一枚の報道写真」

空爆を見つめる人々は何を思い、何を感じているのだろうか。この写真はシリアの首都ダマスカス郊外で爆発が起きている様子を、人々が屋根の上から見ている写真である。アラブの春以降勃発し、今もなお泥沼化状態にあるシリア内戦。幼い子供や罪のない多くの人々が犠牲になっている。彼らはダマスカスを故郷としていたのかもしれない。生まれ故郷を離れざるを得なかったのかもしれない。日本で暮らす私達はそのような生活を想像することさえ難しいだろう。しかし、今、この瞬間でさえ、恐怖や危険にさらされている人がいるという事実を知ることはできる。決して安全とは言えぬ状況下で、人々が暮らしていること、これは地域の問題ではなく、地球全体の問題であると私は思う。


明治大学 横内佑菜 平和構築セクション