「記憶に留めておく一枚の報道写真」

これはジャララバード近郊で遊ぶアフガンの子供たちの写真である。笑みが絶えないとても微笑ましい光景だ。一方、この子たちの笑顔の裏には何が隠されているのだろう。日本においてアフガニスタンの情勢が報道機関に取り上げられることは少ない。しかしそれはアフガニスタンが安全な国になったからというわけではない。現在もアフガニスタンは1979年末の旧ソ連軍による侵攻以来、混乱状態にいる。また、タリバンと政府軍による争い、そしてISによる自爆事件や攻撃の増加というこうした社会情勢の中、武器や暴力が広がり住民同士の殺傷事件も増えている。この子たちが遊んでいるジャララバードでは今年1月24日慈善団体であるセーブ・ザ・チルドレンの事務所が爆撃されたという報道が目新しい。純情な子供たちは従順で大人に利用されてしまうことも多い。彼ら、彼女らにとっても、世界にはいつ平和が訪れるのだろうか、そして私たちが今できることとは何なのか。


獨協大学 宮田彩香 平和構築セクション