【8月25日 AFP】民泊仲介サービス「エアビーアンドビー(Airbnb)」は24日、民泊ホストに関する情報開示を義務付けるニューヨーク市の新条例は「行き過ぎた行為」だとして市を訴え、同条例の廃止を求めた。

 訴訟は、エアビーアンドビーとニューヨーク市の対立が激化する中で起きた。伝統産業を破壊するシェアリングエコノミー(シェア経済)への反発は世界的にも強まりをみせている。

 エアビーアンドビーは、この条例を「市の有力なホテルロビー団体が大金を投じた運動」の産物と称し、廃止を求めてマンハッタンの連邦裁判所に提訴した。

 2019年2月2日に発効するこの条例は、エアビーアンドビーのような民泊仲介サイトに対し、民泊ホストに関する情報開示を義務付け、違反した場合には重い罰金を科す内容となっている。

 条例についてエアビーアンドビーは、民泊仲介サービス提供者とニューヨーク市民双方の「重要なプライバシーを侵害」するもので「違法」だと主張している。

 一方、ニューヨーク市長室特別執行局のクリスチャン・クロスナー(Christian Klossner)局長は24日、この条例について「市の住宅戸数を維持し、観光客の安全を守り、住民に安心感を与えるために必要となる重要データを市に提供するもの」と説明した上で、条例を正当性を唱えた。

 ニューヨーク州は2016年、民泊に関する規制を厳格化しており、所有者または賃貸人が滞在することなく、空き物件を30日未満貸し出した者に重い罰金を科している。(c)AFP