「記憶に留めておく一枚の報道写真」

主に途上国に存在するゴミ山。わたしたちからすると一見、ゴミが集められただけの「汚い場所」かもしれない。しかしながら、実際にそこに住む人々にとっては重要な資源であり、そして収入源でもあるのだ。教育を満足に受けることのできなかった低所得者たちは働く術を持たず、ゴミ山の中からお金に変えられるものを見つけ出すことで収入を得ている。しかしながら、そこで得ることのできる収入は1日あたりわずか1ドル程度。わたしたち先進国で生活をするものからは信じらられないくらいの小額であるが、彼らはそこで暮らしている。日本にいると、当たり前に生産と消費のシステムが働いているが、世界に目を向けると果たしてそれは当たり前であるのか。このゴミ山で収入源を得ている少年たちの写真からは、わたしたちの「豊かすぎる当たり前な日常」を考え直すきっかけを与えてくれた。


東京女子大学 武田恵 資源環境セクション