「記憶に留めておく一枚の報道写真」

国際社会の犠牲者は子どもたちであることを忘れてはいけない、という思いから私はこの写真を選んだ。シリアの難民キャンプで泥だらけの通りにたたずむ少女の目に、今の国際社会はどう映っているのか。身勝手な大人の喧嘩に巻き込まれ、住む家を追われ家族を失った子どもたちの悲しみは計り知れない。しかしそんな状況でも、日々貧困や差別に苦しみながら難民の子どもたちは懸命に生きているのだ。世界中の子どもたちは皆、平等な権利とこれから生きていく世界への希望を持って生まれてくる。そんな子どもたちの権利と将来を私たち大人が決して奪ってはいけない。難民の子どもたちに明るい未来と笑顔を、私たちには一体何ができるだろうか。


明治学院大学 村松りさ子 難民セクション