【8月24日 AFP】ジェフ・セッションズ(Jeff Sessions)米司法長官は23日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領からの高まる批判に反撃し、司法省は政治に屈しないとの姿勢を明確に示した。

 セッションズ長官は短い声明の中で「私が司法長官である間、司法省の行動が政治的配慮からの不適切な影響を受けることはない。私は最高の水準を求め、その水準が満たされなければ、行動を起こす」と言明した。

 司法省の検察官らは21日、トランプ大統領の元側近2人をめぐる裁判で、ポール・マナフォート(Paul Manafort)被告に対する有罪評決と、マイケル・コーエン(Michael Cohen)被告による有罪答弁を立て続けに勝ち取っていた。注目を集めたこれらの裁判により、2016年の大統領選前のトランプ氏の行動をめぐる疑念が改めて強まっている。

 トランプ氏は23日早朝に放映されたFOXニュース(Fox News)のインタビューで、両被告の裁判を批判した上で、セッションズ氏の監督不足も非難。「私が任命した長官は、一度も司法省を監督することはなかった。ジェフ・セッションズは一度も司法省を監督したことがなく、これはやや驚くべきことだ」と語った。

 米政権に対しては、大統領選でのトランプ陣営とロシアの共謀疑惑やトランプ氏の司法妨害疑惑をめぐるロバート・モラー(Robert Mueller)特別検察官の捜査網が徐々に狭められており、トランプ氏は法執行機関トップである司法長官に自ら任命したセッションズ氏に対する攻撃を強めている。

 セッションズ氏は、早くからロシアとの共謀疑惑に関する捜査に関与しないことを決めたが、トランプ氏はセッションズ氏に対し、捜査を打ち切る方法を見つけるよう圧力をかけていた。(c)AFP