【8月22日 AFP】オーストラリアの与党・自由党の党首選が21日に行われ、マルコム・ターンブル(Malcolm Turnbull)首相が再選された。ピーター・ダットン(Peter Dutton)内相との一騎打ちを48対35で制し、辛くも「首相降ろし」の動きを切り抜けた格好だが、ダットン氏を含め閣僚少なくとも10人が辞意を表明しており、政権運営は依然として厳しい状況が続くものとみられる。

 自由党の支持率は数か月にわたって低迷しており、20日には電力価格が高騰する中で二酸化炭素排出量の削減目標を法律に盛り込むというターンブル氏の政策に対し、党内から反発の声が上がった。

 今回の党首選で党内にターンブル氏を支持しない議員が多数存在することが浮き彫りとなり、22日、ダットン氏は電話攻勢やテレビ・ラジオへの出演などで反ターンブルの支持集めに奔走した。

 豪公共放送ABCとスカイニューズ(Sky News)によると、党首選の敗北を受けてダットン氏が内相を辞任したほか、保健相や貿易相を含む閣僚9人が辞意を表明している。

 ただ、これまでのところターンブル首相が辞任を承認したのはダットン氏とコンセッタ・フィエラバンティ・ウェルズ(Concetta Fierravanti-Wells)国際開発・太平洋担当相の2人のみだという。(c)AFP/Martin PARRY