韓国サッカーの常識を変える? 孫興民の父が営む革新的アカデミー
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■「親御さんにはいつも怒鳴っている」
首都ソウルから東に55キロメートル離れた春川にあるアカデミーで、ウンジョン氏はかつて息子に教えた時と同じ哲学を採用している。基礎を非常に重視するトレーニングプログラムは、孫が受けていたものに「勝るとも劣らない」レベルのものだという。
生徒の大多数は15歳以上だが、それでもまだシュートを教えられた人はいないという。「2年後かな」というウンジョン氏は、シュート練習を行う時期が早すぎると筋組織を痛め、後に膝の脱臼を引き起こす可能性があると説明した。
反復練習や一見ゆっくりに感じられる成長も生徒は嫌がっておらず、孫をヒーローとして崇拝する16歳のアカデミー生は「ボールコントロールはより正確になった」と話した。
孫はもはや父親の個人練習を必要としなくなったが、それでもウンジョン氏は息子のプレーを全試合分析するなど、いまだにサポートを惜しまない。ウンジョン氏は、孫が通っていた高校を16歳で中退してハンブルガーSV(Hamburger SV)のユースに入るという普通ではない決断を下した時も息子についていっており、2人の関係は以前から変わらない。
孫本人も自身の成功は父の献身のおかげだと口にするように、ウンジョン氏は人生のすべてを息子にささげてきた。「アカデミーの隣にある安いモーテルに宿泊し、早朝から彼を起こしに行っていた。チームの練習の前にウエートトレーニングをするためにね」と当時を振り返るウンジョン氏は、自分のアカデミーに通う子どもたちの親にも同様のことをしてほしいと期待している。
くすくす笑いながら「親御さんにはいつも怒鳴っているんだ」と言うウンジョン氏は、「ゴルフやテニス、どんな分野でもそうだが、成功した子どもを育てた親というのは何かが違うんだ」と話す。最終的には、アカデミーを学校やサッカーのピッチのほか、息子の功績をたたえる記念館を併設した施設にするという大きな目標があるそうだ。(c)AFP/Sunghee Hwang