【8月22日 AFP】サッカーアルゼンチン代表の暫定監督を務めるリオネル・スカローニ(Lionel Scaloni)氏は、来月に行われる国際親善試合に向けた代表メンバーからリオネル・メッシ(Lionel Messi)を外したが、同選手の去就については明言を避けた。これまで現地メディアは、メッシが2018年に予定されている残りの代表戦を辞退したい考えを持っていると伝えていた。

 W杯ロシア大会(2018 World Cup)でアルゼンチンが惨敗した後、ホルヘ・サンパオリ(Jorge Sampaoli)前監督の後任となったスカローニ氏は「私はメッシと話し合い、その会話を踏まえ今回の代表メンバーを選んだ」とした上で、「将来のことは話さなかった。われわれはメッシがこのチームにとってどのような存在であるのか理解している。様子を見てみよう」と話した。

 31歳のメッシは、アルゼンチンが2年連続で準優勝に終わったコパ・アメリカ2016(2016 Copa America)の決勝でPKを外し、一度代表チームからの引退を発表していたが、その期間は約1か月しか続かず、W杯ロシア大会の南米予選で復帰を果たした。

 当時、アルゼンチンは予選敗退の危機にひんしていたが、最終戦となったエクアドルとのアウェーゲームはメッシのハットトリックによりアルゼンチンが3-1で逆転勝利し、なんとか本大会への出場権を手にした。しかし、メッシはロシアの地で輝きを放つことはできず、決勝トーナメント進出を決めたグループステージのナイジェリア戦以降、公にコメントを残していない。

 スカローニ氏が発表した招集メンバーから外れた有力選手はメッシだけでなく、イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・シティ(Manchester City)でプレーするセルヒオ・アグエロ(Sergio Aguero)や今夏イタリア・セリエAのACミラン(AC Milan)に加わったゴンサロ・イグアイン(Gonzalo Higuain)、フランス・リーグ1のパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)のウインガーであるアンヘル・ファビアン・ディ・マリア(Angel Fabian Di Maria)も不在となった。

 スカローニ氏は「選んでほしくないと言ってきた選手は一人もいなかった」と説明しており、「これから始まる冒険に、新しい選手を入れなくてはいけないというのは明らかだ。私はほとんどの選手と話し、彼らは準備ができている」と続けた。「物事を刷新するときだ。そうした選手を招集するのにふさわしいタイミングだと確信している。彼らは素晴らしいポテンシャルを持っている」

 招集リストの中にはボカ・ジュニアーズ(Boca Juniors)のクリスティアン・パボン(Cristian Pavon)やベレス・サルスフィエルド(Velez Sarsfield)のマティアス・バルガス(Matias Vargas)といった国内組に加え、セリエAのインテル(Inter Milan)の若きFWラウタロ・マルティネス(Lautaro Martinez)や同僚のマウロ・イカルディ(Mauro Icardi)も含まれている。

 アルゼンチンは9月7日に米ロサンゼルスでグアテマラと対戦し、その4日後にはニューヨークでコロンビアと顔を合わせる。10月と11月にも2試合の国際親善試合が予定されているが、対戦相手は未定となっている。(c)AFP