【8月20日 AFP】インド南部ケララ(Kerala)州を襲った過去100年で最悪とされる洪水で、軍や救助隊は20日、水が引き始めた被災地から遺体の収容作業を続け、死者数は計400人を上回った。

 ケララ州はビーチや丘陵が人気の観光地。72万人以上が避難キャンプに押し寄せており、当局は感染症の流行も懸念している。

 1週間続いた豪雨は20日には弱まり、多くの地区で水位が下がった。軍は引き続きヘリコプターやボートを出して、自力で避難できない生存者らを捜索し、孤立した村へ食料や水の搬入を行った。

 当局によると、19日には2万2000人が救助された。少なくとも30人の遺体も発見されたことから、今月8日から降り始めた集中豪雨による死者は200人を超え、6月のモンスーン開始からの犠牲者数は合わせて400人以上となった。

 ピナライ・ビジャヤン(Pinarayi Vijayan)州首相は19日、記者団に対し、「5645の避難キャンプに身を寄せている人は計72万4649人に増えた」と明かし、現在の優先事項は人口3300万人の同州へ清潔な飲み水を提供することと、電力供給を再開することだと話した。(c)AFP