【8月17日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)で通算7度の世界タイトルを獲得した元名ドライバー、ミハエル・シューマッハ(Michael Schumacher)氏の広報担当は16日、同氏がスイスからスペインのマジョルカ(Mallorca)島に移住するという報道を否定した。

 スイスのニュース雑誌リルストレ(L'Illustre)は今週、2013年12月のスキー事故で頭部に重傷を負ったシューマッハ氏が、コリーナ(Corinna Schumacher)夫人が先日購入したマジョルカ島のアンドラッチ(Andratx)にある大邸宅に引っ越すと報じた。

 このニュースは世界中で取り上げられたため、プライベートな事柄に沈黙することで知られるシューマッハ氏の家族も黙ってはいられなくなった。シューマッハ一家の広報を担当するザビーネ・ケーム(Sabine Kehm)氏は、AFPに送ったメールで「シューマッハ家にマジョルカに移り住む計画はありません」と報道を否定した。

 リルストレは、アンドラッチの首長が49歳のシューマッハ氏の移住を「正式に確認」することができたと話したことを根拠に報道に踏み切った。同誌は首長が「彼を迎え入れるためのあらゆる準備が整っています」と語ったと報じている。

 これに対し同地の自治体政府は16日、「誤訳、または言語の違いによる誤解の結果」、首長の言葉が間違って引用されたと発表している。

 この発表の中でアンドラッチ側は、首長が同誌に対してシューマッハ家が最近家を購入したことを認めたと明かしている。

「彼女はそのように答えましたが、ミハエル・シューマッハ氏やその家族がアンドラッチの行政区内に転居する可能性については一切情報を出していません。彼女はその件について何の情報も持っていないのです」

「首長が記者に答えた唯一のことは、その家族がここに移住することに決めた場合、われわれには彼らを迎える準備ができているということでした」「その家族がここに来る場合にと繰り返します。もちろんそうなった場合、われわれはミハエル・シューマッハ氏やその家族を快く迎え入れます」

 コリーナ夫人が3000万ユーロ(約38億円)で購入したとされる豪邸は、サッカースペイン1部リーグ、レアル・マドリード(Real Madrid)のフロレンティノ・ペレス(Florentino Perez)会長が所有していた物件で、一家の別荘として使用されるものとみられている。(c)AFP