【8月16日 AFP】米メジャーリーグサッカー(MLS)のD.C.ユナイテッド(D.C. United)に加入した元イングランド代表のウェイン・ルーニー(Wayne Rooney)が、15日のポートランド・ティンバーズ(Portland Timbers)戦で直接FKによるゴールを含む2得点を挙げ、プレーオフ出場を目指すチームの4-1の勝利に貢献した。

 先制を許したD.C.ユナイテッドは、ハーフタイム直前にヤミル・アサド(Yamil Asad)のスルーパスに抜け出したルーニーが左足のシュートを決めて同点に追いつくと、後半開始すぐに2-1と逆転し、さらにルーニーが惜しいループシュートを放った2分後に自ら直接FKを沈めて3点目を決めた。ルーニーが86分でお役御免となった後も、アディショナルタイムにダメ押し点を挙げて快勝を収めた。

 D.C.ユナイテッドは、これで東カンファレンス最下位の11位から8位に順位を上げ、プレーオフ出場圏内との勝ち点差を6ポイントとしている。

 ルーニーは12日のオーランド・シティSC(Orlando City Soccer Club)戦でも、終了間際に獅子奮迅のプレーを見せている。その衝撃がまだ残る中、32歳のルーニーは14日、北米へはバカンスで来たわけではないと、地元紙ワシントン・ポスト(Washington Post)に話していた。

「キャリアのかなり晩年にここへやって来る選手たちに、不満を持っている人がいるのは理解している。だけど僕の目的は、ただバカンスをしに来たわけじゃないとプレーで証明することだ。ここへは仕事をしに来ているし、僕がサッカーをやめて、人生と休暇をエンジョイするようになるのは、まだずっと先の話だ」

 オーランド・シティ戦で、ルーニーは勤勉性を存分に見せつけた。両チーム2-2の引き分けに終わるかに思われた後半アディショナルタイム5分、D.C.ユナイテッドはGKのダビード・オウステッド(David Ousted)も上げてCKに臨んだが、ゴールががら空きという状態で相手選手にハーフウエーラインを突破された。

 ところがそこでピッチの半分を駆け戻ったルーニーが相手からボールを奪い、さらにゴール前へボールを蹴り込むと、ルチアーノ・アコスタ(Luciano Acosta)が決勝のヘディングシュートを決めた。

 アコスタはこのプレーについて、「ウェインのような選手が全力疾走で戻り、ああいうタックルをして、あれだけの仕事をしたんだ。僕らも奮起しないわけにはいかない。何しろあのプレーで最高の勝ち方ができたんだから」とコメントしている。(c)AFP