【8月14日 AFP】イエメン北部サーダ(Saada)で子どもが乗っていたバスがサウジアラビア主導の連合軍の空爆を受けたことについて、赤十字国際委員会(ICRC)は14日、死者数は51人で、そのうち40人が子どもたちだったと発表した。また負傷者は79人で、うち56人が子どもたちだという。

 イランの支援を受けるイスラム教シーア派(Shiite)系反政府武装組織「フーシ派(Huthi)」が掌握するサーダでは13日、連合軍が9日に行った空爆で死亡した子どもたちの集団葬が行われ、その模様は同派のテレビ局「アルマシラ(Al-Masirah)」が放送。多数の参列者がサウジ政府と米政府に対して怒りをあらわにした。

 葬儀では、犠牲者らの遺影と緑色の覆いがかけられたひつぎが並べられ、イスラム教の祈りが唱えられた。

 遺族らはひつぎにすがって悲嘆にくれ、参列者は子どもたちの写真を掲げて、サウジおよびその同盟国で主要な武器を提供する米国を非難する言葉を叫んだ。掲げられた横断幕の中には「米国はイエメンの子どもたちを殺す」と書かれたものもあった。

 サウジ主導の連合軍は2015年3月、フーシ派と対立するアブドラボ・マンスール・ハディ(Abedrabbo Mansour Hadi)暫定大統領を支持し、内戦に介入した。(c)AFP