【8月13日 AFP】男子ゴルフ米国ツアーメジャー最終戦、第100回全米プロゴルフ選手権(2018 PGA Championship)は12日、最終日が行われ、ブルックス・ケプカ(Brooks Koepka、米国)がタイガー・ウッズ(Tiger Woods、米国)とアダム・スコット(Adam Scott、オーストラリア)の追い上げをかわし、スリリングなバックナインの戦いを制して優勝を飾った。

 最終日もスコアを4ストローク伸ばした28歳のケプカは、ウッズと2打差、スコットと3打差の通算16アンダーを記録し、連覇中の全米オープン選手権(US Open Championship)に続くメジャー3勝目を挙げた。ケプカは「本当に信じられないこと」とコメントしている。

 ウッズがメジャー14勝を挙げた頃のようなゴルフを見せて観客を沸かせる中、ケプカは冷静さを保って強烈な重圧に打ち勝った。全米オープンと全米プロの同一年2冠は、ジャック・ニクラス(Jack Nicklaus)氏、ジーン・サラゼン(Gene Sarazen)氏、ベン・ホーガン(Ben Hogan)氏、そしてウッズに続く5人目の快挙となった。

 ケプカは「タイガーのラウンドに合わせてものすごい歓声が上がるのは、全部聞こえていた。楽しかったよ」と話しつつ、メジャーに強い理由については「集中力の部分だと思う。メジャーでは集中が高まるんだ。ピンを狙うときは、落ち着いてすべてのショットで集中を保たなくてはならない」と答えた。

 バックナインの序盤4ホールで3バーディーを奪ったスコットにスコアで並ばれ、ウッズともわずか1打差となったケプカだったが、パー4の15番で約3メートルのバーディーパットを沈めると、パー3の16番でも2メートル弱のパットを沈めて連続バーディー。最後は上がり2ホールをパーでまとめて優勝をつかみ取った。

 スコットは「自分は14番と15番のパットでミスを犯したが、ブルックスはミスをせず、そこで勢いが消えてしまった。ただ、プレーが良くなっているのは間違いないし、正しい方向に進んでいるから、そこはポジティブな部分だ」と話した。

 一方、メジャー制覇は2008年の全米オープンが最後で、ツアー優勝から5年遠ざかっているウッズも、42歳でメジャーの優勝候補としての力を取り戻してきていることを証明した。最終18番で約6メートルのバーディーパットを沈め、見事なスコア「64」を記録したウッズは、ギャラリーの大歓声の中でラウンドを終えた。(c)AFP/Jim SLATER