【8月12日 AFP】モンスーン期に入ったインド南部ケララ(Kerala)州で発生した鉄砲水の死者は37人に達した。州当局が11日、明らかにした。このほか約3万6000人が避難を余儀なくされている。ケララ州ではモンスーンによる大雨で、州全域で土砂崩れや貯水池の氾濫が起きている。

 ケララはヤシの木が立ち並ぶビーチや紅茶農園で有名なインド南部の沿岸州。モンスーンに見舞われるのは毎年のことだが、今季の雨風はとりわけ激しいものとなっており、州内24の貯水池は豪雨が2日間続いた時点で満水に達し放水が実施された。救助活動には軍も出動している。

 ピナライ・ビジャヤン(Pinarayi Vijayan)州首相は「ケララ州は洪水による前代未聞の大惨事の最中にある」とツイッター(Twitter)に投稿。「この惨事は計り知れないほどの悲劇と破壊をもたらした。多くの命が失われ、数百もの家々が完全に破壊された」と述べる一方で、国内各地から派遣された救助隊の働きをたたえた。

 ケララ州の危機管理当局者は、州内の350か所に避難所を設置して避難を余儀なくされた住民たちを受け入れていると、AFPに語った。(c)AFP