■人間の仕事がなくなる? でも人件費が上昇すれば…

「業務改善は、経費削減やサービス向上がすべてだ。したがって、このような自動化の技術は、正しく使われれば、その役割を果たすことができる」

 Robot.Heでは、客はアプリを使って席の予約や料理の注文をする。目新しさが評判を呼び、長い列ができることも多い。

 中国でAIを推進する人々は、生活水準の向上に伴い、宅配、床掃除などの単純労働をロボットが行い、ロボットが話し相手となる日が来ると予測する。中国は近年、労働人口が減少しており、政府は一人っ子政策を廃止した。

 だが、人間の仕事がなくなる可能性もあることから、中国政府にとって、これは慎重さを求められる問題でもある。政府は、製造業の機械化が進む中、雇用創出の一環としてサービス産業の長期育成を推進している最中だ。

 上海交通大学(Shanghai's Jiaotong University)のロボット工学の教授、王賀升(Wang Hesheng)氏は、ロボットの費用は消費者に行き渡るには高過ぎると指摘。多くの企業は政府のハイテク政策に便乗しているだけだと言う。だが、国内人件費の上昇が続けば、ロボットが普及する可能性もある。

「人件費の上昇がさらに続けば、ロボットも人間に匹敵するほど働くようになるだろう」(c)AFP/Albee ZHANG