【8月10日 AFP】内戦が続くシリアで、同国の住民登録当局が2017年の公式な国内死者数を6万8000人と発表した。政府系日刊紙アルワタン(Al-Watan)が9日、同当局長の発言として報じた。

 住民登録当局のアハマド・ラハル(Ahmad Rahal)局長は、シリア国内で昨年6万8000人が死亡し、また今年に入ってこれまでに3万2000人が死亡したと公表。死因については明らかにしなかった。

 またラハル局長は死者の詳細について、シリアのどこで死亡したのか、内戦の犠牲者かどうかといった情報を一切示さなかった。

 人権活動家たちはこれまで、当局が住民登録の改変をひそかに行い、政府運営の刑務所の受刑者を「故人」と記録していると非難しており、中には記録上数年前に死んでいたことにされた人もいたという。

 シリア全土にある政府運営の刑務所では現在、数万人が拘束されているという。親族や支援者によると、受刑者はしばしば拷問を受け、公正な裁判を受けられず、家族との連絡も取れずにいるという。(c)AFP