【8月9日 AFP】白血病との闘いを長く続けた後、前週に緩和医療へ移行していた男子ゴルフのジャロッド・ライル(Jarrod Lyle、オーストラリア)が36歳で死去した。夫人が8日に公表した。

 米ツアーの参戦経験を持ち、6歳と2歳の子供の父親でもあるライルは、8日夕に家族と友人に見守られながら息を引き取った。

 夫人は「胸が引き裂かれる思いですが、ジャロッドがもう私たちのそばにいないことをお伝えしなくてはなりません」と発表し、「娘たちも私も悲しみに暮れていますが、これからは世界最高の夫にして父親がいない中で、人生に立ち向かわなくてはなりません」と続けた。

 ライルは3回目の急性骨髄性白血病が再発した後、「もうこれ以上」体が耐えられないと話して緩和ケアに移行し、最後の数日間を過ごした。ライルの闘いは世界中のファンや選手の胸を打ち、彼の元には数多くの温かいメッセージが届いていた。

 夫人は「ジャロッドは最後の数日間、信じられないほど優しく温かい行動と言葉を受け取り、あふれる感情に浸ることができました」と話している。

「夫からは、こんなシンプルなメッセージを届けるようお願いされました。『サポートをありがとう。僕にとっては世界そのものだった。僕の時間は短かったが、みなさんががんに苦しむ家族の身になって考え、行動するきっかけになったならうれしい』」

 ライルは17歳のときに白血病を克服したが、2012年に再発。治療に成功し、2013年11月にはオーストラリアン・マスターズ(Australian Masters)で復帰を果たしたが、数か月前から健康状態が悪化していた。米ツアーには2007年に参戦し、トップ10フィニッシュも何度か経験した。(c)AFP