【8月9日 AFP】内部告発サイト「ウィキリークス(WikiLeaks)」は8日、同サイト創設者のジュリアン・アサンジ(Julian Assange)氏が、2016年米大統領選挙へのロシア介入疑惑をめぐり米上院情報特別委員会(Senate Select Committee on Intelligence)から証言を要請され、対応を「検討している」と明らかにした。

 ウィキリークスはツイッター(Twitter)に、同委員会からのものとする8月1日付けの書簡の写真を投稿した。書簡はアサンジ氏に「双方が同意できる時間と場所での超党派委員会スタッフとの非公開面談に出席する」よう求めている。

 投稿によれば、ウィキリークスの弁護士団は「要請について検討しているが、条件が高度な倫理基準に合致しなければならない」と述べている。

 ウィキリークスは2016年米大統領選の投票を前に、民主党のヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)候補陣営へのハッキングで流出した文書を公開した。米情報当局者らは、文書を盗んだのはロシアであり、クリントン陣営に打撃を与える計画の一環だったと非難。さらに、ウィキリークスは承知の上でロシア情報機関に協力したと主張している。

 ウィキリークスは、文書の入手元はロシア政府ではないとする一方、情報の出所を明かすことは絶対にないと強調している。

 ウィキリークスの8日の投稿によれば、上院の書簡は英ロンドンにある米大使館を経由してアサンジ氏に届けられた。だが同大使館はAFPの取材に対し、コメントを拒んでいる。

 また、これまでのところ上院情報特別委員会からの事実関係の確認はない。

 アサンジ氏は2012年、ロンドンのエクアドル大使館に政治的保護を求めて以降、同大使館に身を寄せている。(c)AFP