【8月8日 AFP】オランダ・アムステルダム(Amsterdam)の市議会は7日、市内の人気観光地となっている赤線地区に集まる観光客を抑制する新措置を導入する方針を発表した。

 数日前、同市のオンブズマン(行政監視官)は、市中心部の繁華街が夜になると「無法のジャングル」と化し、警察は無力で犯罪や暴力に介入できていないと警鐘を鳴らしていた。

 市議会は声明で「従来の措置の他に、アムステルダムは市中心部の負担を緩和し、ワレン(Wallen)地区へのアクセスを改善する追加措置を導入する」と述べた。

 オランダ語で運河の土手を意味する「ワレン」は、市中心部の赤線地区で、売春婦が客引きをする「飾り窓」で知られる。

 市議会は「通りにはたくさんのごみが投げ捨てられている。そこで一部の通りで、清掃のための一時閉鎖を実施する」「ワレンの一部も清掃時の閉鎖対象に含まれる」と述べた。

 市当局はまた、観光客数のモニタリングも実施し、訪問者の集中度に応じて、市内を緑、オレンジ、赤の3種類の地域に分類するという。アムステルダムには毎年、オランダの総人口よりも多い約1800万人の観光客が訪れている。

 アムステルダム市はこの1年間、マナーの悪い観光客を追放すべく、公序に違反する行為を犯した者に対し、厳しい罰金や処罰を科すなどの措置を導入している。(c)AFP