【8月1日 AFP】米テロ組織監視団体SITEインテリジェンス・グループ(SITE Intelligence Group)は7月31日、シリアで行方不明になっている日本人ジャーナリストの安田純平(Jumpei Yasuda)さんと、イタリア人のアレッサンドロ・サンドリーニ(Alessandro Sandrini)さんとみられる男性2人が助けを求める動画を公開した。

 2人は別々の動画に映っていたが、2つの動画の構図や構成は似通っていた。それぞれの映像の中で助けを求める男性はオレンジ色のつなぎの服を着て壁の前にひざまずいている。その後ろに全身黒の衣服をまとい武器を持った2人の男が立っている。SITEは、今回の動画がどの組織によって作成されたかには言及していない。

 安田さんは2015年にシリア北部で、かつて国際テロ組織「アルカイダ(Al-Qaeda)」の傘下にあったアルヌスラ戦線(Al-Nusra Front、現シリア征服戦線 Jabhat Fateh al-Sham)に拘束されたとみられている。

 動画の中で安田さんとみられる男性は、自分は「韓国人」だと言ったが日本語で話しており、「今日の日付は2018年7月25日。とてもひどい環境にいます。今すぐ助けてください」と話した。

 一方サンドリー二さんとみられる男性は映像の中で「今日は2018年7月19日」でイタリア政府に向けた最後の訴えだと話した。イタリアのメディアは、イタリア北部ブレシア(Brescia)出身とみられるサンドリーニさんは2016年10月にトルコで拘束されシリアに連れて行かれたと伝えている。年齢は32歳前後だという。(c)AFP