【8月1日 AFP】(更新、写真追加)メキシコ北部ドゥランゴ(Durango)で7月31日午後4時(日本時間8月1日午前6時)ごろ、乗客乗員101人を乗せた首都メキシコ市行きのアエロメヒコ(Aeromexico)航空の旅客機が離陸直後に墜落・炎上し、当局者によると97人が負傷した。事故当時、現場周辺では激しいひょうが降っていた。ドゥランゴ州の知事は「死者はいないことが確認された」と明らかにしている。

 ヘラルド・ルイス・エスパルサ(Gerardo Ruiz Esparza)通信・運輸相によると、事故を起こしたのはブラジルのエンブラエル(Embraer)製190型。

 ドゥランゴの民間防衛当局の報道官はテレビ局ミレニオ(Milenio)に、事故機は激しいひょうが降るなか離陸を試みたが、ドゥランゴの空港から10キロほど離れたところに不時着を強いられたと説明。また、墜落を受けて乗客計97人が病院で手当てを受けたものの、そのほとんどは「極めて軽い」けがだったと明かした。

 ドゥランゴ州のホセ・ロサス(Jose Rosas)知事はツイッター(Twitter)に「アエロメヒコ2431便の事故で死亡者はいないことが確認された」と書き込んだ。ただ知事によると、2人が重傷を負い、一人は操縦士で、背骨の手術が必要となり、もう一人は少女で体の25%に重度のやけどを負っているという。

 同知事はこれに先立ち乗客らの話として、離陸中に「異常な動き」があり、事故はその際に起きたとミレニオに語っていた。

■機体に穴開く

 16歳の娘と一緒に搭乗していた女性(47)はAFPの取材に「(機体が)滑走路にあったときに、みるみる視界が悪化していった。離陸し、高度が上がると、水平飛行しているような気がしたが、すぐに地上に落ちた」と語った。

「私たちのすぐ右側の部分に穴が開き、機体は壊れてばらばらになっていた。「娘に『ここから飛び降りなければならないの』と言って、私たちは飛び降りた」

 ロサス知事によると、乗客は助け合いながら、事故によって客室にできた穴を通ってただちに避難した。(c)AFP