【7月31日 AFP】テニス、シティ・オープン(Citi Open 2018)は30日、男子シングルス1回戦が行われ、四大大会(グランドスラム)通算3勝を誇る元世界ランク1位のアンディ・マレー(Andy Murray、英国)は3-6、6-4、7-5でマッケンジー・マクドナルド(MacKenzie McDonald、米国)に競り勝ち、約17か月ぶりのハードコート復帰戦を白星で飾った。

 現在の世界ランキングは832位まで後退しているマレーは、7回目のマッチポイントをものにしてようやく同80位のマクドナルドを退けた。自身のサービスで迎えた最終セット第10ゲームで5本のマッチポイントをふいにした後、再びブレークに成功して試合に決着をつけたのは、試合開始から2時間37分が経過した翌日の午前0時45分のことだった。

 31歳のマレーは「懸命に戦ったし、そうする必要があった。動きもショットも良かった。崩れることなく、最後までよく戦った」とコメント。最後にマクドナルドのフォアハンドがベースラインをオーバーすると、右手でガッツポーズを見せながら大声で叫んでいた。

「試合を勝ち抜いて本当にうれしかった。それは喜び方で分かってもらえるだろう。厳しい試合で、どちらが勝ってもおかしくなかった。勝てて良かった」

 ハードコートで試合をするのは、初戦敗退を喫した昨年のBNPパリバ・オープン(BNP Paribas Open 2017)以来となっていたマレーは、「夜の照明の下でプレーするのは本当に久しぶりで、リズムがつかめなかった。サーブに手こずっていたけれど、第2セットではアンフォーストエラーの数も減らすことができたし、サーブも改善された」と振り返った。

 2回戦では第4シードとして1回戦免除となっている同胞のカイル・エドモンド(Kyle Edmund)と対戦することについて、マレーは「勝利を目指したいなら、もっとプレーを改善して、もっと攻撃的になる必要がある。自分の方が1試合多く戦っていることが、優位にはたらくだろう」と語った。

 マレーは今年1月に臀部(でんぶ)の手術を受けた後、先月に英イーストボーン(Eastbourne)で開催されたネーチャーバレー国際(Nature Valley International 2018)で復帰を果たしたが、続くウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2018)は欠場してハードコートシーズンに備えていた。

 今年のグラス(芝)コートでは、同じくグランドスラム3勝で左膝のけがから復帰したばかりのスタン・ワウリンカ(Stan Wawrinka、スイス)に勝ったのが、唯一の白星となっていた。現在世界198位のワウリンカと予選勝者のドナルド・ヤング(Donald Young、米国)の1回戦は、雨のため順延となっている。(c)AFP/Jim SLATER