【7月31日 AFP】29日投開票のカンボジア下院総選挙で、フン・セン(Hun Sen)首相率いる与党カンボジア人民党(CPP)が全125議席を獲得する見通しとなった。同党広報担当者が30日、AFPに明らかにした。主要野党が不在のまま行われた選挙によって、カンボジアが一党独裁国家になる可能性が出てきた。

 カンボジア人民党の広報担当者ソック・エイサン(Sok Eysan)氏は党本部でAFPの取材に応じ、同党は「全国の全議席」を獲得する見込みで、「圧勝」だと述べた。

 これを受け、総選挙前に解党に追い込まれた同国の最大野党・カンボジア救国党(CNRP)は「民主主義の死」でありカンボジア史上の「新たな暗黒の日」だとする声明を発表した。

 ソック・エイサン氏によるとこの大勝の見通しは初期開票結果に基づいたもので、最終結果は8月15日に出される予定。

 カンボジアが一党独裁国家になりつつあることについて問われたソック・エイサン氏は、「国民が決めたことだ」と述べ、カンボジア憲法では複数政党制が認められていると指摘した。(c)AFP/Suy SE and Joe FREEMAN