【7月30日 東方新報】中国・杭州(Hangzhou)桐廬県(Tonglu)琅玕(Langgan)自然村の「廊橋」と呼ばれる屋根つきの橋の木製の屋根部分が27日午後7時40分ごろ、倒壊した。橋の上で涼んでいた地元住民11人が巻き込まれ、このうち8人の死亡が確認されている。事故発生時は、20分間にわたって雷雨と強風に見舞われていた。

 現地気象局は27日午後、雷雨の予報を発表していた。気象記録によると、27日午後7時35分ごろ合村郷に雷雨が発生し、最大風速24.1メートルが記録された。同日午後7時から9時までの雨量は9.4ミリだった。

 地元住民の方さん(49)は、夕食を終え、家から100メートルの廊橋までやってきて、近隣の住民たちと涼んでいたところに、雨と強風に見舞われた。「経験したこともない強風で、立っていることもできなかった! その後突然、橋の屋根全体が柱とセメントの基礎部分と一緒に、片側に飛ばされていった。ほとんどの人は、橋の下に飛ばされた」

 方さんは、橋の真ん中で崩れた梁(はり)の下に倒れていた。一時は意識を失っていたという。ふと隣を見ると、隣家の住人が今にも壊れそうな柱にしがみついて橋の縁に引っかかっており、他の人たちと一緒に助け上げた。

 死亡した人の家族によると、橋の両側には本来は約1メートルの高さのコンクリート製の欄干があったのに、改修工事が行われた際に全部取り払われたという。

 翌28日早朝、桐芦県合村郷は記者会見を開き、共産党委員会の朱暁東副書記は、「倒壊した橋は1984年に建造された。納涼や雨宿りに必要だとの住民からの要請に基づき、2016年に木製屋根の追加工事を行った。現在、市と県による連合調査チームを設置しており、調査結果がそろい次第公表したい」と語った。

「このタイプの『廊橋』はこの地域ではこの一か所のみ。橋は、浙江建築規画設計院が設計し、浙江天地園林工程(略称:天地園林)が建設した」と説明した。建設会社に対しては、すでに政府による調査が行われている。また、被害者はすべて地元の村民だという。

 天地園林のウェブサイトには、事故が起きた廊橋を建設した担当部署と支社の連絡先が書いてあるが、記者が何回も電話をしてもつながらない状態だ。(c)東方新報/AFPBB News