【7月30日 AFP】ミャンマー各地がモンスーンの影響による豪雨に見舞われている。当局者は29日、洪水によって兵士3人を含む少なくとも10人が死亡し、5万4000人以上が避難したと明らかにした。

 国内の複数の地域に避難命令が出され、南部、東部、中部に合わせて160か所余りの避難所が設置されている。

 南部バゴー(Bago)の避難所に滞在しているミン・ミン・タン(Myint Myint Than)さんは「洪水は毎回のことだが、今年のようなものは初めてだ。今年はこれまでで最悪だ」と話した。この避難所には数百人が身を寄せている。

 国内各地で広大な農地が泥水に漬かっている。冠水エリアは地平線まで広がり、一部の家屋の屋根しか見えない状態になっている。

 救助隊は、水が渦を巻く中をボートで移動し、身動きできなくなった人を救助。ボランティアの人たちも、たるや木材で作ったいかだを使って救助活動に当たっている。

 ミャンマーを含む地域一帯でモンスーンによる豪雨が発生しており、ラオスでも先週、ダムが決壊して多数の死者・行方不明者が出ている。

 ミャンマーは毎年、甚大な洪水が起きており、2015年には専門家から異常気象によって最も深刻な被害を受けている国のトップに挙げられた。同年には国内で洪水によって100人以上が死亡している。(c)AFP