【7月28日 AFP】中国南西部貴州(Guizhou)省の高層ビル「烈変国際広場(Liebian International Building )」にはオーナーが世界最大と誇る人工滝があるが、国内ではこの大げさな建築物が笑いのたねになっている。

 貴州省の省都、貴陽(Guiyang)市に建設中のこのビルの外壁には108メートルの高さから「滝」が流れ落ちる仕組みになっているが、この仰々しいデザインのためにかかる費用の問題は水に流せなかった。

 ビル全体の工事は完了していないが人工滝は2年前に完成済み。しかしこれまでに滝が現れたのは6回しかない。ビルのオーナーは121メートルの高さまでポンプで水を上げるのに1時間当たり800元(約1万3000円)の費用がかかることを理由に挙げている。

 この高層ビルはショッピングモール、オフィス、高級ホテルなどが入る予定。目玉となる人工滝は地下の巨大タンクに貯蔵された雨水と地下水をくみ上げて流す仕組みになっている。建設した企業は地元の自然環境に敬意を払うつもりでこの人工滝をデザインしたとしているが、国内のネットユーザーからはお金の無駄遣いだとちゃかす声が出ている。

 あるユーザーは中国版ツイッターの微博(ウェイボー、Weibo)に「何か月かに1回滝を流せば窓掃除代を節約できるぞ」と書き込んだ。(c)AFP