中国ワクチンスキャンダル、贈収賄告発投稿が拡散 安全性に不安高まる
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■続く暴露、政府上層部にも焦り?
圧力が高まる中、さらに暴露が続いた。河北(Hebei)省当局は23日、別の製薬会社、武漢生物制品研究所(Wuhan Institute of Biological Products)が製造した品質基準を満たしていない3種混合ワクチンが15万人近くに接種されたと明らかにした。
この問題は、中国産の医薬品に対する根強い不安を再燃させた。不安に駆られた親たちはインターネットに向かい、輸入ワクチンの入手に関する情報を交換している。
北京の小児科医院で24日、幼い娘とともに順番待ちをしていた母親は、「この国のワクチンなんてもう信用できない」と語った。この母親は政府が無料で提供するワクチンではなく、お金を払ってでも輸入ワクチンの接種を娘に受けさせたいと言う。
中国政府は対応に乗り出した。CFDAは、中国には品質を保証する包括的な制度が存在しているので外国産ワクチンの「必要性は皆無」と主張している。
当局は一連の調査の実施を発表すると共に、何らかの過失があった場合、厳しい処罰を下すと明言した。
国営メディアによると中東・アフリカを歴訪中の習近平(Xi Jinping)国家主席は23日、製薬会社の行動について「卑劣そのもの、衝撃的だ」と語った。この件に関する政府上層部の焦りを反映したものとみられる。
CFDAは22日夜、長春長生に全製品の製造中止を命じ、警察が刑事事件として捜査を開始したと発表した。
長春長生の本社がある吉林(Jilin)省は24日、政府当局者が関与した贈収賄事件の捜査を開始すると発表。省都長春(Changchun)市の警察は同日夜、長春長生の女性会長ら15人を逮捕したと発表した。(c)AFP/Ben Dooley