【7月25日 AFP】(更新)ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の娘で、大統領補佐官を務めるイヴァンカ・トランプ(Ivanka Trump)氏は24日、自身の名を冠し、服や靴、アクセサリーなどを展開してきたファッションブランドを廃止すると発表した。同ブランドは、反トランプ派からの攻撃の的となっていた。

 イヴァンカ氏のブランドは2016年には急激に売り上げを伸ばしたものの、父親の大統領就任後は落ち込みを見せ、複数の小売りチェーンが取り扱いを中止していた。

 またイヴァンカ氏は大統領の側近という立場上、自身の事業との利益相反の可能性をめぐる批判にもさらされていた。

 同氏はブランド廃止の発表に際し、「政権内で1年5か月を経た今、いつ事業に復帰するのか、あるいは復帰することがあるのかどうかさえも分からないが、見通し得る将来自分が専念するのは、私がここ政府内で行っている仕事になるということはよく分かっている」と述べ、「従って今この決断を下すことが、自分のチームや仕事上の相手にとって唯一公正な結論になる」と説明した。

 米大手百貨店のノードストローム(Nordstrom)とニーマン・マーカス(Neiman Marcus)は昨年、「イヴァンカ・トランプ」ブランドの取り扱いを中止。両社はその理由として、トランプ一家の企業と取引のある店舗での不買運動を呼び掛ける活動家らの圧力で、販売不振となったことを挙げている。

 さらに今月に入り、米百貨店のサックス・フィフス・アヴェニュー(Saks Fifth Avenue)やロード・アンド・テイラー(Lord & Taylor)を傘下に置くカナダの小売大手ハドソンズ・ベイ(Hudson’s Bay)も、同ブランド商品の販売の段階的な中止に踏み切った。(c)AFP