【7月23日 AFP】2016年の米大統領選でトランプ陣営の外交政策顧問を務めたカーター・ペイジ(Carter Page)氏がロシアと「結託」していると、米連邦捜査局(FBI)がみていたことを示す捜査資料が米メディアに公開された。

 米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)が21日に報じたFBIの資料は、2016年10月に外国情報活動監視裁判所(Foreign Intelligence Surveillance CourtFISC)へ提出されたもの。司法省が編集版のみを公開していた資料を、同紙やUSAトゥデー(USA Today)などが情報自由法(Freedom of Information Act)に基づいて公開請求し、入手した。

 資料には「FBIはペイジ氏がロシア政府の勧誘の対象となっていると考えている」との文言のほか、黒塗りの部分がある後に「米国の刑法に違反し、2016年の大統領選の結果を傷付け、影響」との記述もあった。さらに「FBIはペイジ氏がロシア政府と結託し、共謀していると考えている」とも記されている。

 今回の資料公開から1週間あまり前の今月13日には、米大統領選におけるロシア介入疑惑を捜査するロバート・モラー(Robert Mueller)特別検察官がロシア軍情報機関の職員12人を起訴。職員らは民主党候補だったヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)氏の陣営にハッキングを仕掛け、盗み出した文書を公開した疑いが掛けられている。

 一方、トランプ氏は22日にツイッター(Twitter)に投稿した一連のツイートの中で、公開された資料がトランプ陣営への監視を認めるものだとし、「魔女狩り」だと非難した。(c)AFP/Ian Geoffrey TIMBERLAKE